副住職のはなし
マンション墓の記事を見て思った事
副住職のはなしある記事でマンション墓が取り上げられていました。マンション墓とは具体的には都心で流行っているビル型の納骨堂のことのようです。
フロアにお墓の形をしたモニュメントがありカードなどを入れると裏側の自動化された納骨棚から遺骨を取り寄せ、お参りをする形式なのです。
ビル型の建物と自動化された倉庫のような納骨棚(多い所では1万人分のお骨を収納)の維持・メンテナンスにお金がかかる・何十年と本当に維持できるのかという疑問を投げかける内容でした。最近人が住むマンションの老朽化の問題を取り上げた番組やニュースが流れていますので、大きな建物のメンテナンスには非常にお金が掛かることは周知されていると思います。
これは以前私も疑問に思いここにも書いたと思うのですが、更にまずいなと感じるのが販売手数料なるものです。資金の乏しい寺院に仏壇業者などが永代供養墓や樹木葬墓を作ってあげますよと言ってお墓を作るわけです。
それをいったんお寺に寄付する形を取ります。墓地などの名義貸しは違法ですから寄付という形をとっているのではないでしょうか。
そして販売手数料などの名目で殆どのお金を持っていきます。そして後の事はお寺さんお任せしましたとなります。半々なんてものではなく、微々たる金額しかお寺には残りません。
私も永代供養墓を運営していますが維持には手間とお金がかかります。数十年と維持してゆけるのかなと感じます。私共の永代供養墓はお寺の者(主に副住職がゴシゴシと洗っています。。お墓の周りの芝も刈ります。)が掃除などをしていますのでメンテナンス業者さんにお任せの所より維持費は掛かっていないのですが、大丈夫かなと感じてしまいます。いずれは建物を壊す時期も来てお金も更に掛かると思うのですが。
樹木葬や永代供養墓が流行っていますが、注意して選ぶ必要があるなと感じています。私のところにもお話が来たのですが販売手数料の割合が大きすぎて、私はお断りしました。それでは十分な掃除やメンテナンスが出来ないと判断いたしました。
ちなみに一緒にお話を聞いていた友人の住職は「坊さんを馬鹿にするなと」業者さんを怒鳴りつけていました。
売るだけ売って後はお寺さんにお任せで、殆どのお金を販売手数料で持ってゆくのですからそれはないですよね。
業者さんとお寺の割合が逆でないかなと話を聞いていて感じました。