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副住職のはなし

お坊さんを呼ばないお葬式

副住職のはなし

名古屋のベンチャー企業が、無宗教なのに何故お坊さんを呼んで葬儀をするのかと表明して、お坊さん抜きで葬儀をする専門の会社を作ったようです。合理的な考えですね。

近い将来お坊さんは失業しますかね。

 

最近私共のお寺に葬式を出さないのだけれども枕経・火葬場でお経をあげてほしいという依頼があります。

枕経にいってお経を務めるとやっぱり葬儀を出したいと考えを変えられる方がおられます。

私が丁寧にお経をあげる姿に感動して変えたと申し上げたいのですが、そうでは無いようです。

 

お経に遇うと感じる何かがあるのでしょう。死を前にすると今までの人生経験は吹っ飛んでしまいます。

そこに初めて聞くという事が始まるのかもしれません。仏教では聞法といいます。

 

死を受け止めて生を尋ねる。この問いには永い歴史があります。その尋ねる歩みはとてもゆっくりとした不合理な歩みです。しかしこの身に与えられた大切な仕事です。一緒に尋ねましょう。